他言語を学ぶと人に優しくなる。
僕は現在エストニアという国でダラダラ過ごしているわけで、
日本語が通じないので、仕方なく英語を利用してコミュニケーションをとっているのだが、複数の言語を扱う科学的なメリットってなんだろう。
「他言語を話せる=外国人と会話ができる、海外で生活ができる、働ける。」
みたいなのものが、一般的で誰にでも考えなくてもわかるようなメリットだろうが、今回はもっと科学的な観点から綴ってみよう。
ある大学でこんな心理学の研究が行われていた。
子供に対し、「そこにある小さい車を取って!」と指示し、テーブルに置かれた3つのミニカーのうちの一つを取らせる。
しかし、テーブルに置かれた3つの「小さな車」のうちどの車を指されたのかは、子供にははっきりしない。
なぜなら、3つのうち一番小さいミニカーは指示者からは見えない位置にあり、指示者のいる位置からは2つのミニカーしか見えていない。子どもは一瞬迷った後、3つのうち2番目に小さいミニカー、つまり、指示者から見た場合の一番小さい車を手に取る。
この実験でテストされたのは、「他人の立場になって考える」能力である。
そしてこの研究結果によると、マルチリンガル、つまり複数の言語を扱う子どもは、一つの言語しか扱えない子供よりも、他人の立場に立って考える能力が高いということがわかっている。これは、複数の言語で他人と意思疎通を行わなければならないという状況が、他者の意図を理解する能力を発達させる、という結論に至っている。
これはどちらかといえば「社会性の向上」につながると言えるが、「人の立場になって考えれる」≒「優しい」と捉えても差し支えないだろう。
しかし、ここで海外で生活していて、日本人はやはり優しい人種だ、とよく感じるという点から、この研究結果に一つコメントをしようと思う。
これは捉え方、考え方によってくるのだが、一つの言語しか話すことのできない日本人の方が、たくさんの言語を話すことのできる欧米人よりも、他人の感情や立場をよく考慮している気がするのは気のせいだろうか。
それに、僕自身人にどんどん冷たくなっていってる気しかしないのだが...泣
まぁこれらはあくまで統計学や確率の話なので、人それぞれ違うよ、というのは言うまでもないだろう。
このデータからいえば、日本人が他言語をより上手く扱えるようになると、他民族には到底到達できない優しさや配慮の向こう側(なんじゃそりゃ)、
もはや菩薩レベルに達することができるかもしれない。(は?)
別に英語スキルなんて必要ない。
英語に限った話でなく、他言語を学ぶメリットはたくさんある。
外国人と話せるとか、頭が良くなるとか、情報のソースの幅が広がるとかね。
英語の情報量って日本語の10倍くらいあった気がする。
つまり、日本人がインターネットと言っている世界は所詮日本語Onlyのインターネットの世界であって、思っている以上にかなり狭い世界になる。
でも、他言語を使うメリットってそのくらいな気がする。
仕事で絶対英会話ができなければいけない、とかなら必須スキルになってくるけど、それ以外は別に特別必要ない。
今は翻訳アプリなどの性能も上がってるし、観光程度なら本見ながら話せば間に合うし、プレゼンなんて前日に台本丸暗記すりゃいい。
なんなら英語なんて話せないけど、世界で働く人たちって実は少なくない。
ここで僕が主張したいのは、大して興味ないのに周りのグローバル化雰囲気に流されてませんか?ってことである。
グローバル社会が注目されている故、社会全体がグローバル人材、留学、そういったものに重点をおき、あたかも全員がグローバルであることを前提にしている感じがする。
そのせいで、そこまで目的があるわけでもないのに、わざわざ大金を払って留学したりする人たちが多いが、多分他国で英語を学ぶこと以上に日本でもっとやることがあるんじゃないかな。
「留学」や「英語が話せる」というのは一般的に響きはかっこいいし、意識が高く、優秀なイメージがあるから、日本にこもって何かをしていることよりも高尚な行動な気がする。
逆に大した目標もないのに、「とりあえず必要"そう"だから」って理由で英語の勉強をしている人って(TOEICも含む)、絶対伸びないと思うし、やる気も続かないし、多分言語学習を嫌いになってしまうと思う。
本当に必要かどうかというのを、一度考えたほうがいい。
さもないと時間もお金も無駄になってしまう。
多くの人の場合、"グローバル" というかっこいい響きのせいで、本当にやるべきことを見失ってる気がする。
TOEICやるくらいなら英語の勉強しない方がマシ。
もし、あなたが英語のレベルアップのためにとりあえずTOEICの勉強を始めたり、
グローバル化に追いつくため、グローバルな人材になりたいからというような理由で、
TOEICの勉強をしているのなら、全く無駄な時間を費やしていると言っても過言ではない。
しかし、TOEICで高得点を取っていれば就活に有利というような理由が日本には残念ながら存在してしまうので、大学生や就活生がTOEICに時間を費やすのは、仕方ないのかもしれない。ただ、今の時代でTOEICの点数をグローバル人材の採用基準にしている企業なんて行かなくても良いと思うが。。。
はっきり言って無駄なんですよ。
日本や韓国の一部企業を除いて、ほとんどの国では
「TOEIC??は?なにそれ??」
というようのが現実であり、またIELTSなどに比べ、テスト内容が簡単すぎるし、非実戦的すぎる。
それに英語の面接なしにグローバル人材を欲している企業は、
「グローバル人材=グローバルな考えのできる意欲的な学生」
を欲しているのであり、海外勤務できるかどうかは全く関係ない話になってくる。
まず、なぜTOEICの勉強をしているのかを考えてみる。
「就活のため。行きたい企業が基準点を設けている」
それならTOEICを勉強する理由になるかもしれない。
ただ、TOEICの点数を設けている企業は少なくともグローバル化を視野に入れている企業だと思うが、グローバル志向ならなんでTOEICなんだよ...と少しは疑問に思った方がいい。
一方、「グローバル人材になりたい!英語を使えるようになって世界中の人と交流したい!」
というようなカロリー高めの理由ならば、TOEICの勉強は効率的でないし、方向性が間違っている。
それなら英語の面白い本やニュースを読んでる方が100倍マシだ。
TOEICの勉強が100%無駄とは言わないが、TOEICの勉強をする最大の目標は、
「英語の基礎学力を養うため」
くらいが適切であり、それ以上を求めるのはやめた方がいい。時間の無駄だ。
そのあとは、もしグローバル人材になりたいなら、WritingやSpeakingの勉強にシフトした方が絶対いい。
TOEICの勉強を続けても、せいぜい二流以下のなんだかよく分からないビジネスパーソンになって終わりだと思う。